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お気楽125号 裏オキラクページ

今週もようこそおいでくださいました\(~o~)/


みなさま、こんにちは。弟のひでです。

『ゲーム脳の恐怖』という本をご存知でしょうか。ハッキリ言って、トンデモ本です。

この「ゲーム脳」が最近新たな展開を見せたので、今回の裏オキラクページでとりあげてみたいと思います。


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■今週のこれは見逃せないぜ


●ゲーム脳の恐怖

小・中学生のお子様をお持ちの方は、お子様のゲームのやりすぎを嘆いた経験が1度や2度はあると思います。ゲームばかりしていないで、ちょっとだけでも勉強すればいいのにとか、そんなにゲームばっかりやっているなら、取り上げちゃおうかしらとか。

そして、「そんなにゲームばっかりやっちゃうとゲーム脳になっちゃうぞ!」と脅しをかけた親の方も、きっといらっしゃることでしょう。

この「ゲーム脳」という言葉は、一昨年ほど前にニュースや週刊誌などでそれなりに取り上げられたので、ご存知の方も多いと思います。

日本大学教授の森昭雄氏がこの言葉の命名者。著書『ゲーム脳の恐怖』(生活人新書:660円+税)という本で使われたのが最初です。この本は、以下のような説を元に展開されています。

○脳の中のアルファ波とベータ派を測定。
○一般人は平常時アルファ波よりもベータ波が高い。
○しかしゲームをプレイさせるとベータ波がアルファ波と同等のレベルに下がる。
○これがゲーム依存気味の人だと常時ベータ波とアルファ波が同レベルの出力になる。
○これは痴呆老人と同じ脳波状態。

おおっ、そうだったのか。やっぱりゲームやるとバカになるじゃん。うちの子は止めさせよう。と、ゲームを悪だと規定したかった親の方や教育関係者に、『ゲーム脳の恐怖』はバカ売れしました。森氏も、マスコミの取材やこの本を基にした講演で大忙し。


しかしちょっと考えると、この説はトンデモだということがわかります。

なぜかって?

たって、アルファ派って、リラックスしているときや睡眠状態のときに出る脳波ですから。

森氏はこの本の中で、「とにかくアルファ派が多い脳はまずい」ということを主張しているのですが、それだと人間はリラックスしてはいけないことになります。もちろん睡眠もだめですね。モーツァルトも聴いてはいけません。

ということで、『ゲーム脳の恐怖』は見事にトンデモ本扱いされています。もちろん「と学会」会長山本弘氏のお墨付き。

他にもこの本は、「実験結果と筆者の主観が混ざっている」「実験のサンプル数が少なすぎ」「森氏はゲームを知らないんじゃないか」「脳波というものを理解していない」「論理が見事に破綻している」などさまざまな批判を受けています。

森氏はその他にも、「パソコンのプログラミングをずっとやっていると、アルファ派が増える。だから、プログラマーは頭を使わない作業だ」なんていう、全世界のコンピュータを仕事にしている人を敵に回すようなステキな発言をかましてくれています。

『ゲーム脳の恐怖』の詳しいトンデモ部分を知りたい方は、↓のサイトをどうぞ。そして、「うわぁぁぁ・・・・・」と思っていただきたいと思います。


●そして、メール脳へ

さて、先日東京新聞で、森氏の新しい研究が記事になりました。 森氏は、今度は携帯電話のメールが、ゲーム脳と同じ理屈でやばいというのですが、やっぱりトンデモらしい実験結果とコメントを聞かせてくれました。


>ある高校三年の女子の場合、メールを一時間に四十通ほどのペースで、毎日六時間から八時間も送受信し続けていた。帰宅後、朝食の内容を聞いても思い出せなかった。


これ、ちゃんと「メールにはまる前のデータ」と「メールにはまった後のデータ」を比較して言っているんでしょうね?


>「一見、メールで文章を作っているので脳が働いているように思えますが、実際は一覧表から言葉を選んで文章を作っており、ほとんど前頭前野は働いていません。指の筋肉を収縮させているだけです」と森教授は厳しく指摘する。


一覧表から言葉を選んで文章を作る人って、えらい少数派な気するんですけど。私の周囲の子供たちには、そんなやついないけどなあ。


森氏の理論がまずいのは、脳の問題なのに、短期間の実験しかしていないという点。ゲームやメールが脳に影響があることを証明したいのならば、少なくとも10年くらい継続してとったデータが必要だと思います。

また、現実にゲームやメールを一日六時間以上できる子供は、実際にはものすごく少ないですよね。みんな習い事や塾で忙しいはずですから。そういう特殊な子供のデータだけ持ってきて、ホレと見せられても、なんだか胡散臭い気がして、拒否反応を起こすのは私だけでしょうか。

それにしても、森氏、今度は「メール脳」で一儲けでしょうか?ちょっと目が離せませんね。


●結局「ゲーム脳」って

『ゲーム脳の恐怖』がトンデモであるとか言って、ネタとして済ませるのは簡単ですが、この問題を考えてみると、結構おもしろいものがあると思います。

まず、最初から論理を破綻させている「ゲーム脳」という考え方が、広く世の中に受け入れられたという事実は、「ゲームは悪だ」という考え方を裏付ける理論を、世の中が欲していたと考えられます。

別にゲームばかりではなく、「サッカーばっかりして」「ギターばっかり弾いて」「本ばっかり読んで」と親に怒られた経験は、誰しもあるもの。確かに、勉強しなくて心配だという考え方もあります。しかし、親が理解できないものはとりあえず禁止しておけという考えも心のどこかにあるのは否定できないと思います。

これは、家庭内の教育だけではなく、社会全体でも起こりうることです。オヤジが理解できない、ゲームや携帯などの新技術はとりあえず疑ってかかれ。みたいな風潮は、やはりあるのですね。

ただ恐ろしいのは、「ゲーム脳」がマスコミに取り上げられたときに、その中身をきちんと検証せずに、そのまま子供たちに注意を促した親や学校が、非常に多いということ。校長先生が朝会のスピーチでこの話題に触れた学校も多々あったとか。学校の先生が、破綻している学説をそのまま教えるのは、ものすごく問題があると思います。

ちょっと考えれば誰でも分かるトンデモ学説に、人々は簡単だまされるものだということを、「ゲーム脳」は私たちに教えてくれました。みなさまも、トンデモに騙されないように注意してくださいね。


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■今週の間違い大杉

ひでがお送りする、前回お気楽124号の素の間違いを、はっきりと皆様にお見せするのがこのコーナーでございます。

では、どうぞお楽しみください。


◆挨拶もなくいきなり立ち上がるソフトの名前は「Acrobat Reader(あくろばっと・りーだー)」。

素の間違いは「Acrobat Reader(あくろばっと・りーだー)」。正しくは、「Adobe Reader(あどび・りーだー)」。

2003年に改称されたのですね。読者の皆様におかれましては、「あくろばっと・りーだー」の方が馴染み深いとは思いますが、ソフトの名前を紹介するときは、現在の名前をお知らせするべきでしたね。


◆製作スタッフが前作と違った解答を出してくるのかということ注目して、

素の間違いは「いうこと注目して」。正しくは、「いうことに注目して」。

単なる「に」抜けでした。


今週は以上でございます。

少ない!少ないぞぉぉぉぉぉぉ!!!

ただ、少なければ少ないなりに、ちぇっ、なんだかつまらんのぉ・・・と思ってしまうのは、私とあなただけの秘密ですよ。うふ。


では、今週も。

どうも申し訳ございませんでした。

さて、みなさま。お気楽125号はお楽しみいただけましたか?

今週も、きっと素の間違いはなくならないと思いますが、それも楽しみの一つと生暖かい目で見ていただきながら、NGワード見つけていただきたいと思います。
みなさまのご応募、心よりお待ち申し上げております。


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最後までお付き合いくださってありがとうございました。
今週もあなたにとって、素敵な1週間でありますように

 


 
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