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お気楽233号 裏オキラクページ

今週もようこそおいでくださいました\(~o~)/


みなさま、ご機嫌よう。お気楽・浩子でござります。いやー、宴たけなわ…ではなく、秋もすっかり深まり、秋真っ盛りでござりますねぇ。いいですねー。暑いのも寒いのもキライじゃないけど、浩子は春とか秋とかの、あの暑くもなく寒くもない「中途半端な陽気」が大好きなのでござります。いいですよねぇ〜どっちつかずなのって。

てなことで、秋の風に誘われて、浩子は一人、「芸術の秋」を堪能してみました♪


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芸術の秋!ですもの!
浩子・美術館に行く! の巻
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 我がティー・キューブさんの仕事場は浅草にほど近い下町。浅草に近いと言うことは、上野にも近いということ。上野には東京藝術大学もあるし、美術館や博物館もたんとある(動物園もあるけどね)。まさに「芸術のお山」が上野公園なのでござります。

 でも、近所ということでついつい気がゆるみがちになるのか、なかなか頻繁には行けないんですよねー。「ちょっと時間が出来たから、美術館、覗いてみた」なんて生活に、長いこと憧れ続けているのですが、現実と憧れは違うものなのからし?(←お気楽語よ)

 でも、今日は土曜日! しかも良い天気!! こりゃ散歩にでも行かなきゃもったいないでしょう! ということで、久々に朝っぱらから活動開始。休みの日は脳みそ腐るんじゃないか?くらい寝倒すことが多い私ですが、今日の私は違うもの!(キラン☆彡)


●やっぱ、“ダリ”でしょう

 私はダリでしょう…。

 はい。すいません。今、上野ではダリ生誕100周年を記念して、「ダリ回顧展」が開催されております。何を隠そう、私はダリが大好きで大好きで、自分でもリトグラフを持っているほど。ロンドンで見たダリの美術館では、「ほぇ〜」「うはぁぁぁぁ」と、ため息の連発でござりました。いいよねぇ、ダリ。

 私とダリとの出会いは、かれこれ20年も前に遡るのでしょうか。受験を間近に控えているというのに、「どうしても見たいよぅ!」と得もしれず内側からわき上がる衝動に導かれ「シュールレアリズ展」に足を踏み入れた私。ま、衝動などとそんなたいそうなものじゃござりませんが、人はそれを「現実逃避」と呼ぶのでしょう。でも、見たかったんだもの。

 その時展示されていたのは、今から考えると、錚々たる面々でした。アンドレ・ブルドンを始め、エルンスト、カンディンスキー、ミロ、デルヴォー、マン・レイ、キリコ、マグリット、エチャウレン、そしてダリ---。ああ、懐かしい…。
  このときが「初めてダリを“ちゃんと見た”」経験でござりました。

 このちょっとイカレタ(そしてかなりイカシタ)面々の作品は、18歳の浩子のハートと脳みそを「がつん!」と一発、もろに直撃したものです。それから、人生の角度が少〜し変わってしまったのかもしれません。

 ダリの第一印象は、
  「なんだろう、この奇妙で気持ちの良いグニグニしたラインは…。」
  そんな感じだったと思います。だって、気味が悪いほど絵が上手なんですもの。なので、ずーーーっとしばらく、ダリの前にたたずんでおりました。ま、マン・レイでも同じような反応を示したんだけどね。「なんだ、これは!」と思うと、ずーっと見ちゃうのね。それ以来ダリが大好きになって、大胆にも、こんなの買っちゃいました。今では大切な私の宝物です。
 

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私のダリ


 ダリの作品の中でもかなり有名な「記憶の固執(柔らかい時計)』、通称「溶ける時計」でござります。でっかいので壁にも掛けられず、そのまま立てかけてある、ちょっと不憫な子でもあるのです。


●で、ダリなんですが…

 で。ダリですよ、ダリ。そのダリさんが、上野にやってくる!ってんで、「こりゃ見ないわけにはいかないでしょう!」と、見る気満々で上野のお山に向かいました。天気がよかったので、散歩がてら…とも思ったのですが、見る前に疲れてしまったら何にもならないので、とりあえず急いで向かいました。

 時計を見ると、まだ開場前。「ふふん、余裕余裕…」と、鼻歌混じりに美術館を目指した私の目に飛び込んで来たのは、人、人。人々の長者の列…ってこれは先週の「ちょいぶ」だわよ。そうじゃなくって長蛇の列!!(@_@)!!「しぇ〜。」って感じでござりました。
 

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これがダリ回顧展の入り口。ダリ、でかっ!

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開場前だというのに、すでにこんななってました。ダリ、大人気!


その長蛇の列を見ながら、立ち止まりしばし考えました。どうしよう…。このまま並ぶべきか? それとも否か…。
 

 「やめた! 今度にしよう。平日の朝っぱらに来よう」


 この答えが出たのは、2秒後でござりました。こういうとき、近所って良いわよねぇ。ダリ展は来年の一月までやっているので、まだまだチャンスはたくさんあるでしょう。

 ってなことで、本日の最大にして最高の目標を、いともあっさりなくしてしまった私。
  「さぁ、どうしよう…」と上野公園の中を歩き始めると、これが目に飛び込んで参りました。
 

ベルギー王立美術館展---。


 よし、これだっ! と、これまた2秒で決定。これもご縁でござりましょう。ダリではなく、ブリューゲルやアンソールなどのベルギーな人々の作品を見ることになりました。
 

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ダリ展から一転して、ベルギー王立美術を見ることに。
上野はいろいろやってるから、こういう贅沢なことができてうれしいねぇ。


 ベルギー王立美術館展をやっていたのは、上野の西洋美術館。ここにはナント、ロダンの「地獄門」や「考える人」があるんです。美術館の中に入るにはお金がかかるけど、彫刻を見るのはタダ! 上野って結構太っ腹だったんですね。ステキ。
 

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考えてる、考えてる

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これが地獄門。
おおー、デビルマンの世界だっ!


 てなことで、美術館に入る前から浩子のテンションは上がり気味。こんなにワクワクしながら絵を見に行くってのも、珍しいかもしれません。

 さて、ベルギー王立美術館展は、ダリ展とはうって変わって静かな感じ。まぁこれがフツーの姿なんだと思いますが。チケットもスムーズに買えたし、中に入っても人もまばら。うんうん、良い感じです。こうじゃなくっちゃ、ゆっくり見えませんもの。

 時代ごとに展示室が別れていて、16〜17世紀くらいの作品からスタート。ブリューゲルの作品がたくさんありました。そういえばブリューゲルって、大学の美学の試験の時、私いろいろ語ったなぁ…。でも、何を語ったかちーとも覚えてないや。

 ブリューゲルは素朴な画風の中にも、風刺が効いていて、「よく見てるなぁ…」って思えるところがたくさんあるのね。村人の表情とか、かっこうとかね。有名な(って説明には書いてあった)「イカロスの墜落」って絵は、「どこにおるんじゃい?!(@_@)」っていうくらいの場所にイカロスを描いているのね。あははは。こんなところに落っこちちゃったんだ、イカロスったら。しかも、みんな気づいてないし。って、見つけたときには「くすっ」としちゃいました。
  ああ、絵をお見せできないのが残念ですわ。でも「イカロスの墜落」で検索すると、見つかったので、ちょっと拝借しちゃいます。これです。さぁ、どこに落ちたか、探してみよう!
 

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これがブリューゲルの「イカロスの墜落」でござります。
さぁ、イカロスさんはどこに落っこちてしまったのでしょうか?(児玉清風で)

(画像クリックで拡大)


 他の画家さんたちも、とてもリアルに描いていて、「なんて上手なんだ!」と、いちいち感動してしまいました。葡萄の房のひとつひとつ、金の食器の小さな飾り、布のドレープ、肌のたるみ、花びら、ひげの一本一本にいたるまで、緻密に綿密に、ものすごく丁寧に描かれておりました。もう、うっとりです。

 特に私のハートをわしづかんだのは、ブリューゲル(息子?)が描いたお花や果物ユトレヒトが描いた金銀の食器やワイングラスたちでございます。見れば見るほどリアルなんだけど、近くに寄ってみると、筆の一点一点がよく見える。「うん、確かに描いてある」…。でも、離れてみると、まるで写真のよう…。ものすごい観察力と、表現力でござりますね。いやー、すごいっ!! なんでこんなものが描けちゃうの? ねぇねぇ。

 でも、この頃の時代って、結構はっちゃけていたのかもしれませんね。子供のお尻を拭いてる母親とか、飲み過ぎて「げー」ってなっている人もいたり、そうかと思えば、飲み過ぎてぐてぇ〜っとなっている偉い人(神様?)を描いてみたり、「愛の告白」ってタイトルなのに、男性はコワイ顔して、女性はちーともうれしそうじゃなかったり。いろんなドラマがあって、なんだかすんごく楽しめました。


●おおー、こんなところで会えましたかっ!

 一人にやにやしながら先に進んでいくと、だんだんと近代の作品になっていきます。アンソールの暗い(けど、なぜかコミカルな)絵がたくさんありました。クノップフもいいですねぇ。今回はなかったけれど、虎だか豹だかと美少年がほほを寄せている、ちょっと色っぽい幻想的な絵、あれも私大好きです。ベルギー象徴派の作品だと思うけど…。

 えっと、今、Google先生に聞いてみたら、虎でも豹でもなく「チータ」で、タイトルは「愛撫」だそうです。そうそう、これこれ。でも、こんなに直接的なタイトルだったんだ。うっひゃー。19世紀の人って、結構大胆なのね…(もじもじ)
  これも見てみたい人は、Googleのイメージ検索してみてね。「クノップフ」で一発で出てきますから。
 

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こちらがクノップフの「愛撫」。きゃっ。
(画像クリックで拡大)


 で。最後のお部屋が「シュールレアリズム」でござりました。20世紀でござります。
 

ああ、マグリットだっ!


 私は引き寄せられるように、マグリットの絵の前にたたずみ「お久しぶり」と心の中でつぶやいてみました。おお、こんなところで会えるとはっ! かのシュールレアリズム展以来でござりますよ。ええええ。そうそう、これ! この絵も好きなのよー。

 何に引き寄せられたのかというと、マグリットの「光の帝国」という絵でござります。お空は青く、白い雲がぽっかり浮かんでいるというのに、湖面は夜で電灯がともっているという、一枚の絵の中に昼と夜が融合している、不思議な世界が絵が描かれている絵なのでござります。
 

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ルネ・マグリットの「光の帝国」でござります。
ゆらゆら帝国じゃないよ。

(画像クリックで拡大)


ああ…(うっとり)。ああ…(しあわせ)。


 てなことで、ダリを見るつもりでしたが、思わぬ展開で、ブリューゲルやマグリットにまでお目にかかれた私。実に芸術の秋にふさわしく、楽しいひとときでござりました。やっぱ、芸術っていいね!いーねっ!(←剣さん風で)。また時間を作って観に行こうと思っています。

 ベルギー王立美術館展は、12月10日までやっているようです。他の作品も、こちらのサイトで見られますよ。「光の帝国」のでっかい絵も見られますわよっ!



●アフターベルギーはちょっとお散歩

 美しいものをたっぷり見て、お腹いっぱいになった私は、機嫌も良いし天気もいいので、ちょっくら上野公園をお散歩してみました。ああ、気持ちいい。私が見たものを、皆さまにもちょっとだけお裾分け♪

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ああ、なんて良い天気なのでしょう…!

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和太鼓軍団のパフォーマンス。しぶいっ!
でも、アタマがベルギーな私にはちょみっとしか響かずでした
(すいません)。

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  ちょっとヴェルサイユ風でしょ?!(そうでもないか)
向こうに見えるのは平安館。ただいま仏像展をやってます。
それも見たいんだー。

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  まるでマグリットのような雲…(うっとり)

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  そして浩子…。


 すんごく楽しかった! ありがとう上野公園! ありがとうベルギー王朝!(←多少間違っている)

 こんな休日もたまには良いですわね♪


●おまけ1

 ベルギーを堪能した後、ダリはどんな感じかと思ってわざわざ見に行ったのですが、なんとっ!!!(@_@)!!! 想像を遙か超える盛況っぷり。人混みはさらに増え、長蛇の列もさらに長く長〜くなっておりました。日本人はこんなにもダリ好きだったのかぁぁっ!! っていうか、みんな、辛抱強いなぁ…。

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会場前の並びっぷり。

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ベルギー後のダリの列。
こんなにもダリ好きの日本人がいっぱいいるのかっ!(驚)!


●おまけ2

 帰りは歩いてみたのですが、こんなものを発見! ちょうど大事な字のところが、木に陰ってしまっていますが、「日本鳩レース協会」でござります。鳩ですよ、鳩レース。
 

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奥が深いなぁ…、上野……。


それでは、今週もブラボーな1週間をお過ごし下さいませっ! らぶっ!

 


 
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